6月の絵本

  毎日、毎日、雨が降っています、、、。

  茶色い子犬は さっきから のき下で腹ばいになって

  お庭に咲いてる ピンク色のあじさいの花をみていました。

     ( おやっ、 かたつむりさんだ、、、 )。

  雨のしずくが 葉っぱの先っちょから ぴっちょん、と 落ちると

  かたつむりの目は ひょん、と ひっこみました。

  そして、また、ひょ~ん、と 目を出して まわりを見つめています。

  かたつむりが言いました。

  「 そこの茶色い子犬さん、私、あっちの白いくちなしの花のところに

  行きたいの、 でも、このままでは夜になってしまいそうなの、、、 」。。

  茶色い子犬は思いました

  ( かたつむりさん、ちがうお花とお話したいんだね、、、 )。

  だけど

  「 ボクは雨にぬれるの だい、だい、だぁ~いきらい なんだもん 」。。

  
  しばらくして、茶色い子犬は気づきました。

  かたつむりさん、自分のお家を背中にのっけてるし、足もないから

  ボクみたいに はやく動けない、  それで困ってるんだ、、、。

  茶色い子犬は雨の中、お庭に出て ふん、ふん、と 鼻を近づけました。

  「 いいよ、ボクがつれてってあげる、

   ボクの鼻の上に、さあ、乗って! 」。

  かたつむりは、ゆっくり、ゆっくり、乗ってきました。

  茶色い子犬は、くすぐったいし、くしゃみが出そうになったけど、がまんしました。

  「 いいかい! しっかり くっついててねっ、 」。。。

  あっと、言う間に着きました。

  「 はい! ここでいいかなぁ、 急がなくていいよ 」。。。

  何度もお礼を言いながら かたつむりは 茶色い子犬の鼻先から

  真っ白い くちなしの花のそばに降りました。

  「 あぁ、 いいかおり 、、、」。。。

  茶色い子犬も ぬれた体を思いっきり ぶるるん、ぶるるん

  しながらいいました。

  「 ほんとだぁ、 とってもいいにおいだねぇ 、、、」。。。

               *

               *

  茶色い子犬は さっきと同じ場所で 腹ばいになりました。

  かたつむりの いなくなった葉っぱが すこ~しゆれています。

           雨は まだまだ ふりつづいています 、 、 、 。

2 COMMENTS

popomilk

すごいおもしろかったです{超びっくり}
いいお話ですね{笑}
お母さんと犬さんのブログ見てていつも思ってたんですけど
絵本とか出したら良さそうって思います{キラリ}
このお話も絵本だったら絶対買いますよ{ルンルン}

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ガクのおかあさん

>popomilkさんへ
読んでくださってありがとうございます。
絵がない分、読んだ方が想像できるように
書いてみました。
popomilkさんのコメントは
いつも励みになっております。{虹}

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