初夏の絵本

         初夏の絵本。

  今は、 梅雨の季節。

  何日も、何日も 朝から晩まで 雨ばっかり、、、。

  茶色の子犬は、 雨がきらい。。

  軒下の小屋の中で、 腹ばいになって 外をみてる。。

  「 ふぁ~ぁ。 つまんないなぁ・・・」。

  茶色の子犬は、 大きなアクビを ひとつして うと、うと、してた。。

             *
             *  そのとき、

  「 子犬さん、 雨やどりさせて・・・ 」

    どこからか 声がきこえた。

  茶色い子犬は、 ちょいと耳を うごかし、 目をあけた。

  子犬の鼻先に 黄色いちょうちょが よたよた 飛んできた。

  「 いいよ、ボクの おうちでよかったら、 どうぞ・・・ 」。。。

  茶色い子犬は、 少し体をずらして 止まれる場所を作った。

  「 ありがとう、 あぁ、よかった。  あそこの あじさいの

   葉っぱの下で 休んでたの、、、。

  でもね、 花さんが 雨に打たれて、 ポタ~ン!って

  地面まで 首を下げちゃつたから  私も おっこちて

  羽が ちょっと痛いの・・・ 」。

  茶色い子犬は、 むらさき色の あじさいの花の方を見た。

  「 花さん、 おもそうねぇ 」。。

    花が言いました。

  「 あたしのことなら、 大丈夫よ、 あたしは、雨がすきなの 」。。

  むらさき色の あじさいの花は、 となりのピンク色の あじさいの花と

  雨がふってくる お空をみあげた。。

  茶色い子犬と ちょうちょは、

  ( ふぅ~ん、、、そうなんだぁ~ ) と いっしょに、うなづいた。

  そのとき、 ゆらゆらっ と かすかに葉っぱがゆれた。

  そこには、 やっぱり雨が大好きな かたつむりがいた。

  「 雨の音は、 楽しいよ、、、、ピッチャン。。。ポッタン。。し~ず、しず。

   いろんな音が するからね 」。。

  かたつむりは、 そう言いながら  目玉をふりふり

  葉っぱに 白い跡を残して ゆっくり通っていった。。

  茶色い子犬と ちょうちょは いっしょに首をかしげて、耳をすました。。

               *
               *

            ほんとだぁ~

  「 ピッチャン。。。ポッタン。。し~ず しず。 」。。

  「 楽しいね。  うん、楽しいね 」。。

  茶色い子犬と、 ちょうちょは チョッピリ 雨がすきになった。。

  ちょうちょの羽も、 元気になった。

  あじさいの花は、 茶色い子犬と、 ちょうちょを見ながら言った。

  「 おや、 お空が すこぅ~~し、 あかるくなってきたよ 」 。。。

1 COMMENT

お姉ちゃんです

ほんわかしてくるお話だね~♪
ままちょんの日記楽しみにしてるよ~

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