冬の空は ねずみ色。
お日様は もう 何日も出ていない。
庭の大きな木も 葉っぱが みんな落ちて 寒そう。。
その木の根元に 茶色い子犬が一匹 何かを見てる。。
さっきから目の前を ゆ~らり ゆ~らり、、、。
( あんた、 だぁ~れ )
ぼく、 みの虫。
北風さんに 押してもらって ブランコしてるの、、、。
*
茶色い子犬の 鼻の頭で なにやら もぞ もぞ してる、、、。
( あんた、 だぁ~れ )
あたし、 ゆき虫。
北風さんに ここまで連れてきて もらったの
もうすぐ 雪がふってくるわ、、、。
*
茶色い子犬は 北風をさがした。
( わぉ~ん、 わぉ~ん )。
北風が返事をしてくれた。 しかも 一度だけ、、、。
( ぴゅ~~う )。
*
* すると・・・
ねずみ色の空 から
雪こんこ が ゆっくり ゆっくり 舞いおりてきた。。
ゆき虫は その北風にのって もっと南へと 姿を消した。。。
行っちゃつた・・・
みの虫は首をすくめ 袋の口を 少し とじた。
茶色い子犬は ぶるん。 ぶる ぶるっ と
音を立てて 身ぶるいした・・・。
*
*
さむい さむい 冬だけど
お日様が たまに顔を出すと 庭の木の先っちょ で
( ぷっちん )って
芽の出る音がしているの・・・・・
まだ だぁ~~れも 気付いていない、、、。
お。 し。 ま。 い。